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腕コン(月刊ASCII 1985年5月号6)BUSINESS TALK [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

この号のBUSINESS TALKは腕コン2機種、エプソン(株)のRC-20と(株)服部セイコーのRC-1000の特集記事だった。
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本文見出し部分を引用する。
 半導体技術の急激な進歩で一番慌てているのはSF作家かも知れない。自分達の考えたアイデアが「無断」で利用され、次々に新製品が作り出されているからだ。小さなキーボードで作動する「腕コンピュータ」が出たと思ったら,今度は腕に取りつける端末と言うべき「腕ターミナル」である.このような夢のような周辺機器はコンピュータ利用の世界を次々に広げてくれるものだ。果たしてどの程度まで現実化されているのか,新しもの好きには興味のあることである.夢と現実の間を色々とテストしてみることにしよう。
35年前既にここまできていたということが凄い。しかし、35年後はApple Watchしか目にしない。RC-20、RC-1000消えてしまうのはもったいなかった。原因はユーザが買い支える支援をしなかったからだ。

本文のはじめも味わい深い。
 アイザック・アシモフの「銀河帝国の興亡」3部作の冒頭に,碩学を訪れた若い歴史学者が,銀河帝国の衰退の予言を受けて,その可能性を腰に付けた携帯用のコンピュータで確認するシーンがある。やがて始まる壮大なドラマの開幕を暗示する重要なシーンなのだが,歴史を方程式として解析するのに携帯用のコンピュータが使われているわけだ色々な小道具が重要な地位を占めるSFの世界だから、目蓋の裏のTV受像機など奇抜なアイディアにこと欠かないが,超小型コンピュータのような「まとも」なシロモノはかえって例が少ない気がする.
 ところが現実の世界の方がはるかに進み方は速いらしく,すでに腕に付けるコンピュータ,略して「腕コン」が発売されるようになった.今回はその中から同じ企業グループでありながら競合商品を出している,エプソン(株)の「RC-20」と服部セイコ一の「RC-1000」の2機種を取り上げて比較してみることにした.
 コンピュータが小型化され,いつでもどこでも利用できるのは大変便利なことであるが,腕につけるというのは,やはり極端な使い方である。前述の歴史の分析などは誰もが利用する分野ではないから,大部分の人にとって腕につけるコンピュータというのは「手帳」の代わりをさせたいという意味が大きいだろう。もちろん普段は時計をつけているからその機能も備えていないと,腕時計と腕コンと2個を左右の手につける必要が出てくる.このように,現在の腕コンは手帳・時計それに電卓の3つの機能を合わせたものとして、商品が開発されているわけだ。

いきなりアイザック・アシモフの「銀河帝国の興亡」だから、思い入れの強さがうかがい知れる。
日本の2製品なんとか生き残る道はなかったのか。どうすればよかったのか分からない。スクラップを続けてパソコン業界の歴史を辿っていくと気が付くことがあるかもしれない。

RC-20、RC-1000の性能比較
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RC-20とデータをやり取りするためのプログラム
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ハードコピー(今でいうスクリーンショットのようなもの)を以下スクラップする。
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35年前の雰囲気が味わえる。

RC-1000のデータ送信等のプログラム
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PC-8201でデータを作って腕コンに送る方法とdBASEIIを利用したデータベースを作るという記事。
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