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編集部・マイコンクラブ他(月刊ASCII 1985年3月号3) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

編集部の記事他をスクラップする。

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AIが普通に使われている現在から35年前はどうだったのだろうか。
編集室からの記事が35年前の雰囲気を感じるのにちょうどよかった。
以下、引用する。
つくば万博の目玉今,花開く人工知能
 科学万博つくば'85の開幕がいよいよ来月17日に迫ってきた.日本の各企業や世界各国の企業,政府などが様々な趣向と最新のテクノロジーを披露すべく準備を進めているが,ここへきてその全貌が見えはじめてきた.
 今回の博覧会はコンピュータに興味を持つ者にとっては,非常に興味深いものとなっている.コンピュータを利用した多くの技術が展示されており,何時間会場にいてもマニアを飽きさせることはないだろうし,じっくり見ようとすれば数日かけるつもりでいなければならないだろう.しかし,実際にはそんなに時間をかけることはできないので、泣く泣く興味深さの順に見ることで我慢することになるのだろうが......
 予定されている展示リストのなかで,面白そうなものとして人工知能(AI)があげられる.特に国家をあげてこれに取り組んだアメリカパビリオンは,実に興味深いものの一つと言える。
 我が国でも,第五世代コンピュータ構想のなかに人工知能が取り上げられ,最近にわかに注目されはじめているが,アメリカの技術は日本をリードしている.
 AIとは,ただ単に計算をすることができるだけでなく,膨大な情報量を有するデータベースを使って,人間と同じように思考し,推論し,そして学習することのできるコンピュータと,それを中核とするソフトウェア分野を包括したものの総称であり、専門家の知識をシミュレートできるシステムであることから,エキスパートシステムとも呼ばれている.通常のコンピュータシステムの場合,あらかじめ決められたプログラムによって作動するが,エキスパートシステムはLispやPrologといった非数値処理言語を用いて書かれており,目的を与えるだけで,具体的な方法や手順を示さなくとも人間の思考パターンに,より近い働きをすることができるものである。
 人工知能の研究は今から30年も前から,各研究機関によって行われてきた.そして,米国では最近,初歩的でありながらも充分に実用的なエキスパートシステムが登場し始めている.たとえば,SRI International社の探鉱システム“Prospector”,GE社のディーゼル機関車エンジン修理用システム,Control Data Corp.社の医療診断用システム“HELP",HP社のIC製造管理システム,DEC社のセールスマン用の情報システム“XSEL”,Computer Thought社のada言語をプログラマーに教育するシステムそしてAT&T社の電話線の故障を見つけるシステムなどである。
 さらに,日本の第五世代コンピュータ構想に刺激された米国連邦政府は,これまでは主として軍事用に支出してきた年間6千万ドルにも及ぶAI関連予算を,大幅に増大させる計画を持っていると言われている.
 また,政府のこのような動きを察した民間企業18社がMicroelectronics & Computer Technology Corp.を設立し,協同R&Dに乗り出している.もちろん,他の民間企業や大学でも盛んに研究が行われている.ITT,Littonなど30以上の大企業やStanford,MITなど50以上の大学がこの分野に参加しており,大量のデータの高速処理を可能にするパラレルプロセッシング技術や応用技術の研究を行っている.
 当然,ベンチャー企業がこの分野を見逃す筈がなく,過去3年間に1億ドル以上のベンチャー投資が,約40社のベンチャー企業によってなされたと推定されている.代表的なべンチャー企業としては,Carnegie Mellon大学の4人の教授が,DECやGEからの出資を受けてロボティクスやビル管理のエキスパートシステムを開発中のCarnegie Group社などがあげられる.
 エキスパートシステムを構築するためには,優れたコンピュータ能力と大容量メモリが必要とされるが,近年の技術の進歩によるIC類のコストダウンなどによって,小規模なシステム上で実現されようとしている.SRI社のSe Ries-PCのようにIBM-PCで使える人工知能ソフトウェアさえも,すでに幾つか登場している.
 日本国内においても,大学,企業などで研究が進められており,近い将来私達の前に,身近な形で登場することになるだろう.いずれにしても,今回の科学博は,将来を占う良い機会となるだろう.
大熊正美
そうか、35年前は、そうだったのか。現在から見るとなんだかピント外れのような気がする。かなり違っているようだ。特に第五世代コンピュータで日本が人工知能分野でリードしているかのような印象を受けるこの記事には現在の状況からみると違和感がある。記憶にすら残らないこのプロジェクトは通産省の大失敗施策だったと35年後の後出しジャンケンで判断する。

ついでに、ASCII EXPRESS から AI 関係の記事をスクラップする。
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日本デジタル・イクイップメント(株)教育部のビデオ教材が488,000円だった。
このころはDECという略称は一般的ではなかったのか?

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毎月あるマイコンクラブレポート。35年前の雰囲気が良く出ている。インターネットが無い時代パソコンマニアは情報に飢えていた。特に中級者が切実だった。初級者は身近にいる中級者から教わることができた。上級者は職場がコンピュータ関係であったことから情報の入手、スキルアップは仕事でできる。問題は中級者、初級者からは教えを請われ、上級者はクラブに参加せず、書籍も初級と上級はあるが、中級の書籍がなかなかない。中級者から見れば書籍には「そんなこと知ってる。」か「何が書かれているか理解できない。用語自体が、概念が分からない」本ばかりだ。本の数ページに知りたいことが載っている本を高い金を出して何冊も買って知識を得ていた。
 35年後はなんと楽な環境になったことか。マイコンクラブなんていらない。初級者から上級者まで必要な情報はネットにある。寿命が尽きる前にこの環境を体験できて幸運だった。

ASCIIが良く載せる宇宙関係記事。
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ASCII1985(03)p124_ハレー彗星探査機_MS-T5_W520.jpg
ASCII1985(03)p124_ハレー彗星探査機_-打ち上げ_W520.jpg
MS-3S II 型ロケットは固体燃料ロケット。35年前にこれだ。凄い技術だよね。これでハレー彗星まで行ったんだ。
固体燃料ロケットの技術を北朝鮮はミサイルに利用しているらしいが、技術的な困難性のため実戦配備にまでは至ってないようだ。固体燃料のミサイルは液体燃料のミサイルと違って即応性が高く危険なミサイルだ。

宇宙関係でもう1件
ASCII1985(03)p141_SPACE_W520.jpg
ASCII1985(03)p141_SPACE_スペースシャトル_W453.jpg
ASCII1985(03)p141_SPACE_デルタロケット_W439.jpg
こういうことの積み重ねで、全世界にネットワークが張り巡らされ35年後こうしてインターネットを満喫しているわけだ。




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