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ロータス1-2-2とか(月刊ASCII 1984年3月号8)編集部 [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]

巻末の「Personal Island」編集部にロータス1-2-3のことが出ていたのでスクラップする。以下引用。
統合ソフトってご存知ですか
ユニークな記事で部数を伸ばしている米国のコンピュータ誌「Infoworld」の1983年の年間賞が発表になり,ハードウェア部門ではTandy社のハンドヘルドコンピュータTRS-80model100が,ソフトウェア部門ではアップル社の「Lisaソフト」とロータス社の「1-2-3」が受賞した.M100は何回かビジネストークでも取上げたので今回はソフトの方の紹介をしよう.
ソフトで賞を受けた2つはいずれも「インテグレーテッド・パッケージ」つまり統合ソフトである点に特色がある.この統合ソフトは残念ながら日本ではまだ商品化されていない,いったい統合ソフトとはどのようなものなのだろうか。
実は米国でもかなり混乱した表現をされている.このソフトには現在2種類のタイプがある第1は“1-2-3”に代表される,ワードプロセッサスプレッドシート,データベースのような複数のパターンのソフトがデータを共通にして動くシステムである.たとえば,データベースのソフトで商品別の販データを入力し,構成比その他をスプレッドシートで計算し,それをグラフ化して,ワードプロセッサで作った報告書にはめ込む,と言ったことが,誰にでも容易にできる,というのがその宣伝文句である.特定の用途のソフトではこのような形式が無いでもなかったが,ある程度汎用的な形でこれを実現した“1-2-3”のようなソフトは,一つの理想に近い受取り方をされたわけである.
実際,統合ソフトの人気はこのロータス社の“1-2-3”の成功による所が大きい.初年度の売上高が4千万ドル,本年度が2億5千万ドルで,40%のマージンの小売価格5百ドルのソフトが毎週4千本ずつ売れて行く(Infoworld誌による)というのは,確かに羨望ものである.現在20社から同種のものがアナウンスされ1台3役ならぬ1種○役の機能と価格競争が行われんとしているのも当然のことであろう。まさにブームである.
汎用のデータ処理ソフトでデータの共通化を図ろうと言うのは,そもそもの初めから試みられており,スプレッドシートの元祖であるビジカルクにおいてもDIFという他のソフトとのデータ変換用形式が用意され,これを利用したグラフのソフトはこのビジネストークでも紹介したことがある.問題点は各タイプ毎に最適のデータ保存の形式が異なる点で,ワードプロセッサやスプレッドシートはシーケンシャルファイルが,データベースはランダムファイルがというように,構造の異なるソフトのデータを共通化するのは技術的にも困難が大きい.“1-2-3”はこの問題点を克服し、誰にでも使いやすいレベルにまで仕上げ,百万ドルを越える広告費によって,成功をものにしたのである.また,高性能の16ビット機と,大容量のウィンチェスタ型ディスクの低価格化も,普及を容易にした環境要因と言えよう.
第2の統合化ソフトのカテゴリーは,クラスターマネージャとかオペレーティングエンバイアラメントと呼ばれるもので,第一のそれが各ソフトそれ自体で「統合化」の機能をそなえていたのに対し,マルチタスク機能を前提として,DOSとアプリケーションプログラムの中間のレベルで,「統合化」の機能を集約的に汎用的に実現しようとするものである.これには、市販のプログラムを統合化するタイプ(クォーターデック社のDesQ)とソフトウェア会社とエンドユーザーの両方を予定するタイプ(ビジコープ社のVisi-Onや,マイクロソフト社のMS-Windows)がアナウンスされている。前述のように,従来のアプリケーションをリンクするだけでも種々の困難があるのに,別々のプログラムを同時に実行し,それを同一の両面を窓に区切る形でモニタし,自由にデータをやりとりすることなど,とても容易なことでは無いと思われていた。それがVisi-onを嚆矢として,IBM-PCなどの16ビット機で実現する可能性が非常に高くなったわけである.第2のグループが出現すれば第一のグループはたちまち古ぼけてしまうくらい「何でも統合化システム」と言うべきこの種ソフトの影響力は大きいであろう.
米国での統合ソフトの場合,ワードプロセッサ,データベース,スプレッドシート,グラフ,通信などの機能が絶対欠かせないが,日本では漢字化を前提として,第一段階では,販売管理,財務会計,給与計算,日本語WP,グラフ,データ転送という具体的アプリケーションのレベルでの統合化が始まるであろう.“セールスマン別の売上高と原価と人件費と販売費を集計したグラブ”などという資料は誰でも喜ぶに違いない.
いずれにしても,日本のソフト開発者にとっても,ワードプロセッサ,簡易言語に続く第3の巨大なビジネスチャンスが控えているのは間違いない所であろう.
ロータス1-2-3は36年前、日本では発売されていなかった。その1-2-3が単なる表計算ソフトではなく統合ソフトという評価がなされていたとは意外だった。まあ、確かにデータを集計し、表にして、説明文をつけ、グラフを貼り付けが1-2-3ひとつでできたから統合化ソフトというのだろうが、逆に仕事自体は報告資料を作るという一つの仕事で印刷する文書も一つなのだからその仕事をするソフトが統合化ソフトとは、お前何を言ってるんだというところだ。一つの仕事ができるソフトが無いので、あれやこれやとソフトを使い、何回も似たようなデータを入力し、ハサミとノリで切り貼りして資料を作成していた。つまり、それらのソフトは一つでは使い物にならない不完全な分割ソフトだったということ。ソフトが動くということと実用に値することとは全然違うので、36年前は部品ソフトというべきものしかなかった。私たちは、ハサミとノリで仕事をしていた。
ロータス1-2-3でやっとハサミとノリを使わず単品で仕事ができるソフトが登場したと思っている。
日本でロータス1-2-3が発売されたのはいつだったか、こうしてスクラップしていくと記事が登場するだろう。それが楽しみ。
統合ソフトの完成形はExcelだと思っている。名簿作りは当然でデータベースなんていらない。
セルを原稿用紙のマス目にして罫線を巧みに使って、原稿用紙を作成しそのマス目の中に1文字1文字埋めてある文書を見たときは、「ワープロ以上だ!」と腰を抜かすほど驚いた。そこまでやるか。
役所への提出文書がExcelで作られていて、最早珍妙と言ってもいいほどのセル結合の技を使っているのをみて流石公務員の仕事は経済性を考えていないと呆れた。
Excelで写真帳を作っている人もいた。画像データを張り付け、縮小拡大を適切に行い、ページ設定で1枚にうまく収まるようにして、キャプションや説明をセルに入力する。これは、ありかなと感心した。
Excelのマクロを使ったゲームもあった。マージャンを見た。ホットキー機能が付いていてパッと仕事画面に切り替えることができた。
このようにExcelこそ、なんでもできる真の統合ソフトだと言えよう。

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