パソコン業界関係（月刊ASCII 1986年3月号3

ASCII EXPRESS からパソコン業界関係の記事をスクラップする。

ASCII EXPRESS 扉の写真はワープロソフトの辞書盗用問題。


(株)キャリーラボの日本語ワープロソフト「JET-8801」の辞書データをデービーソフト(株)が「春望」に盗用したと発表した事件。これは覚えている。状況証拠は沢山あるが、決定的な証拠としてトラップとして入れていたへんてこりんな単語が盗用者側の製品にもあったという点が挙げられている。このトラップ用の単語というアイデアがいい。キャリーラボの社長の言「こんな単純なトラップに引っかかるのはプロの手口ではない。」もいい。デービーソフトがバカにされていた。恥ずかしいことだ。当時日本語ワープロが雨後の筍のように発売されたが、こんな製品もあったのだ。


「日本電気、半導体販売で世界一」
ああ、懐かしい。栄光の時代。それが今や見る影もない。平家物語の、祇園精舎の鐘の声、盛者必衰の理を表すがまさに体現されている。



ASCIIとマイクロソフトの蜜月関係が終わった。しかし「ビッグブルーの巨大な傘下にマイクロソフトが組み込まれるのは時間の問題と言われており、OSについてもIBMがイニシアチブをとる可能性がでてきたといえる。」
はい、見事にハズレ。自分もビッグブルーが落ちぶれるとは夢にも思っていなく、マイクロソフトがOSを支配するとは。そのマイクロソフトもスマホでは…盛者必衰の理を表した。でもね、IBMのパソコン事業中国に売るかね。35年前の自分を含めた知人に教えても誰も信じてはくれなかっただろう。それほどこの数十年間は激動の時代だった。


ジョブズを追い出したスカリーだがその後Appleを追い出され、ジョブズが復活するのだ。しつこいけど盛者必衰の理だ。


不況だったパソコン業界。1985年度は復活した。なのに、インテルは不調だった。なんと黒字が200万ドル（前年度は1億9800万ドル）だった。


米国ではパソコン総合誌の売り上げが伸びず廃刊となっていた。日本ではどうだったか。ありすぎで調べる気にもならない。