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37年後の後だしジャンケン03(パソコン界の黒歴史) [パソコン黒歴史]

YAMAHAの黒歴史03 パソコンシステムYIS (3)


YAMAHAがYISにどれだけ注力したか広告を追ってみる。
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●デジタル・エレクトロニクスのヤマハが生んだYIS (YAMAHA Integrated System:ワイズ)の各種製品は、全国のYISショップ及びYISコーナーで展示されています。噂のYISを真に知るにはご自分で実際に見て、触って、確かめて頂くのが一番です●自由自在で超高速なグラフィック機能や高速演算処 理能力、ユニークで豊富な拡張性などを大きな特徴とするYIS セントラルコンピュータPU-I-20シリーズを始め、ピアノ自動演奏システム・ピアノプレーヤなどの各種ハードウェア及びソフトウェアによるデモを行なっているほか、プレイコーナーにてご自分で存分にオペレートしてみることもできます。●また初心者のための無料講習会を実施しているほか、YIS BASICを中心としたYISスクールの生徒も募集中です●詳しくは最寄りのYIS ショップ及びYISコーナ ーにてお気軽にお問合せ下さい
宣伝には力を入れていたようだ。それでもダメだったから黒歴史なんだろう。

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8、9、10月号の広告は同じ。ネタ切れか?
●めざましい発展を続けるパーソナルコンピュータですが、原点に還って、人間とコンピュータ」という視点からみると果して本当に私たちにとって望まれるマン・マシーン・システムとして成長しているのだろうかという疑問があります。演算能力などの急速な進歩と比べると、グラフィック処理能力については、今ひとつ不満が残る、といったことが見受けられます。グラフィックによる視覚化は、私たちの理解を予想以上に深めたり、速めたりしてくれるものです。 ●そうしたことから、YISセントラルコンピュータPU-I-20は、グラフィック機能の強化ということを最大の開発ポイントの1つに あげています。その結果、①圧倒的に速い②操作が非常に簡単③抜群の美しさといった3点を、パーソナルコンピュータのレベルをはるかに超えて実現しました。●なぜ、速いのか?16ビットCPUによるインテリジェントグラフィックボードとハードウェアDDAボードという2種類のグラフィックボー ドを標準装備しているからです。まず、グラフィック関係の演算処理をすべて 16ビットCPU(Z8001)がインテリジェントで行なうことにより、これまで ホストCPUがグラフィック演算処理にかかっていた時間をそっくり分離でき、16ビットということもあって一層の高速演算処理が可能となっています。さらに、こうして処理された情報をヤマハオリジナルLSI(SITL型)によるVector Generater が高速描画します。これは、ハードウェア DDA(デジタル・ ディファレンシャル・アナライザ)方式を採用したもので、従来のホストCPUによるソフトウェア手法のDDA方式に比べ約100倍という圧倒的高速描画が可能になっています。(PU-I-10シリーズではCAP ボードを標準装備)●なぜ、操作が簡単か?強力なYIS BASICの下に、極めて簡略化されたGRAPH文があるからです。これは、ホストCPUからグラフィック演算専用CPUに、マクロ・コマンドを送るためのものです。これを使うと、上の写真のような拡大・縮小・回転・平行移動といった処理によるバリエーション も、上のような簡単な記号と数値を打鍵するだけで驚くほど超高速で実現されます。●なぜ、美しいのか?画像メモリは512×512×3プレーンを装備しており、高解像度グラフィック専用CRTが512×384ドットを、鮮明に表示します。しかも表示カラーは256色中任意の8色を各ドット毎に色指定可能なため、たとえば、美しくて精密なグラフィックアートの世界にも、いよいよ本格的に利用することができます。●ビジネス利用におけるグラフ化、科学技術計算や研究所レベルでの図形表示、教育部門でのわかりやすいグラフィック表示、ミュージックジャンルでの楽譜表示、といった分野への発展が自在です。
うん?なんだか、突然小難しい話をしている。ネタ切れした挙句こんな専門的な広告文句を載せたのか。それにつけてもZ8001をメインにもBASICインタプリタにも使えなかったのか?Z8001×2個というシステムを作らなかったのにはどんな理由があったのか未だに分からない。
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YISセントラルコンピュータPU-I-20は、グラフィック機能の強化を最大の開発ポイントの1つにあげています。その結果①圧倒的に速い②多機能で操作が簡単③抜群の美しさという3点を実現しました。●グラフィック関係の演算処理をすべて16ビットCPU(Z8001)がインテリジェントで行なうことで、これまでホストCPUがグラフィック演算処理にかかっていた時間を分離でき、16ビットということもあって一層の高速演算処理が可能になっています。さらに、こうして処理された情報をヤマハオリジナルLSI(SITL型)によるVector Generaterが高速描画します。これは、ハードウェアDDA(デジタル・ディファレンシャル・アナライザ)方式を採用したもので、従来のホストCPUによるソフトウェア手法DDA方式に比べ約100倍という圧倒的高速描画を可能にしました。 ●マクロコマンドには、コンソールコマンド(アスキーキャラクタ、常用漢字)、プリミティブベクターコマンド(点、直線、円、四角形、多角形etc)、座標変換コマンド(ウインドウ、ビューポート、拡大、縮小、回転、平行移動etc)、応答コマンド(ヒットディテクト、ライトバックetc)等を豊富に揃え、しかもホストCPUからグラフィック演算専用CPUへ、これらを送るために強力なYIS BASICのもとにGRAPH文を用意しています(GRAPH文は、PRINT文でディスプレイにキャラクタを出力するのと同形式で、グラフィックコマンドをグラフィックプロセッサに出力します)。これを使うと上の写真のような拡大・縮小・回転・平行 移動といった処理も、下に示された簡単な記号と数値を打鍵するだけで驚くほど超高速で実行します。 ●画像メモリは、512×512×3プレーンを装備し、高解像度グラフィック専用CRTが512×384ドットを鮮明に 表示します。しかも表示カラーは256色中任意の8色を各ドット毎に色指定でき、例えば美しく精密なグラフィ ックアートの世界にも本格的利用が可能です。●ビジネス利用におけるグラフ化、化学技術計算や研究所 レベルでの図形表示、教育部門でのわかり易いグラフィック表示、ミュージックジャンルでの楽譜表示、といった分野への発展が自在です。
11月号もハードウェアそれもグラフィックの紹介。プロのクリエータ等に向けての広告なのだろうか。もしかして、プロ用にはそこそこ台数が出たのだろうか?


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12月号と1月号は同じ
建築設計に携わる人にとって平面図・立面図を書いた時点でその建築物が完成したらどう見えるだろうかということは重大な関心事です。 これをコンピュータの3次元グラフィックスで実現しようという試みが近年盛んですが、何千万もするコンピュータでなければ不可能で、手軽に試してみるといった感じではありませんでした。ところが、これをパーソナルコンピュータ(YIS)で実現したメンバーがいるので御紹介します。 ●PU-I-20を使ってこの画期的なシステムを開発・発売したのは、大阪東区の「共同受信サービス株式会社(中川勝彦社長)」で、CATV用設備・コンピュータシステム開発をやっているユニークな会社です。1年程前ある建築設計事務所に、パソコンを使って設計のシミュレーションは 可能だろうかと相談を受けたのがスタートだとか。様々な機種を使いテストした結果、どの機種も時間がかかり過ぎ、実用的ではなかった。が、PU-1-20にシステムを乗せてみたところ、たとえば平面図を立体図に書き起す場合、従来のパソコンは6時間から8時間かかっていたが PU-I-20だと約20分で処理できるようになり、大幅な時間短縮に成功したそうです。なぜ、短縮できたのか? PU-1-20はグラフィック演算処理スピードとグラフィック描画スピードが抜群であり、また優れたグラフィックコマンドが豊富なため、新しいアルゴリズムにより陰線処理をスピーディに実行するからです。陰線とは、建物の見えない部分を指し、この処理を行なわなければ建築シミュレーションは不可能です。たとえば、写真⑤から写真⑥へアングルを変えた場合、当然陰線も変わってきます。この陰線部分の処理時間を従来に比べ大幅に短縮できたことで、写真⑤から写真⑥へアングルを変えてもスピーディに写真⑥をディスプレイできるわけです。●手順は? 建築用のシミュレーションをおこなうためには、まずデータの登録が必要です。(i)ユニット 登録:建築物を構成している各ユニットのデータ登録(ii)モデル登録:(i)で登録した各ユニットをどういう位置関係で組合せるのかを登録します(写真①②③)。(iii)現場ファイル登録:(ii)で登録した各モデルの現場での位置関係を示すための登録(写真④)。以上でデータの登録は終りです。このデー タ登録さえしておけば、自分の見たい視点(基準点からの距離・左右のオフセット・高さ・見る角度等)をインプットするだけでスピーディな 建築物シミュレーションができます。たとえば、設計に際して図面を起した時点でその建築物の任意の方向・高さからの完成予測外観をディスプレイでき、不都合な点があれば、すぐに修正・確認できる画期的なものです。(写真⑧⑨⑩)。もちろん表示している画面のハードコピーも綺麗にとれます(写真⑪⑫)。3次元グラフィックスを利用したこの建築シミュレーションシステムは、建築物の外観 だけでなく、さまざまなパース作成にも威力を発揮するシステムで、各方面への応用が期待されます。 ●PU-1-20●グラフィック関係の演算を全て1 ビットCPU(Z8001)がインテリジェントに行い、オリジナル LSI(SITL型)によるVector Generaterが高速描画します。●グラフィックコマンドを豊富に揃え、拡大・ 縮小・回転・平行移動といった処理も簡単です。●画像メモリは512×512×3プレーンを装備。高解像度CRTが512×384ドットを鮮明に表示し、しかも表示カラーは256色の中から任意の8色を各ドット毎に色指定 できます。
最後の広告はユーザレポートだが建築関係の業務用として使われていたということだった。YISの広告はこれが最後だが、営業は建築関係に力を入れたのだろうか。

37年も経てば、どうとも言える。後だしジャンケンにも程があると自戒しつつこれをアップする。

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