パソコン雑誌を捨てる(月刊 ASCII 1981年) [月刊アスキー廃棄(スクラップ)]
1981年は5冊(1、8、9、10、11月号)を購入した。
表紙は
1981. 1 [卵の殻を突き破って飛び出したチップの数々]
1981. 8 [富士通 MICRO8]
1981. 9 [カシオ FX-702P]
1981.10 [ソード M23]
1981.11 [NEC PC-6001]
裏表紙は1981年も NEC が独占していた。書籍の価格は全号 500円だった。
表紙見開き広告は
1981. 1 [EPSON MP-80]
1981. 8~11 [Apple II]
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資源ごみに出す前に、読み返してみる。
【月刊 ASCII 1981. 1】
今の人達は分からないだろうが、当時プログラムやデータはカセットテープに記録していた。だからこれは掲載されていたプログラムを入力して保存したカセットテープのレーベル(テープを入れる透明なケースにはさめる紙)にご使用して下さいというもの。
そうか。コンパクトディスク デジタルオーディオシステムはこの時点では「ソニー、フィリップスの光学式のほかに,針式,AHD式とあり,ディスクシステムは現在この3方式に代表されるわけだが,ユーザーとしては早期の規格統一を期待したいところだ.」という状態だったんだ。
CDが未だ規格統一されていないときに液晶テレビはもう開発されていたんだ。当時ASCIIを読んでいたとき、まだ未来の技術で現実感がなかった。当時から技術屋は未来を作るために働いていたんだと今あらためて思った
メモリーではなくメモリと表記するのだ。
メジャーはメジャ、マイナーはマイナか、やっぱり末尾に長音記号を使わないルールはどうもなじめない。
磁気バブルメモリは、黒歴史のデバイスといってもいいかもしれない。富士通の MICRO8 とそっくりな筐体で BUBCOM80 という磁気バブルメモリカセットを搭載した機体があった。大コケしたけど。 MICRO8 は BUBCOM80 からバブルメモリカセット部分を空にしたような機体で、それは灰皿か?と揶揄された。ググってみると下記の記事があった。
>謎のパソコンBUBCOM80と、それにそっくりなFM-8
引用したASCIIの最後の部分「1982年ごろからダイナミックに普及すると予想されているバブルカセットの現在のサンプル価格は,8KBytesで約3万円,32KBytesで10万円となっている.現在次世代パーソナルコンピュータの開発を進めているメーカーは,当然磁気バブルメモリを採用していることだろう.」0社から1社でも無から有を生じたということでダイナミックで確かに1社は採用したけれど、黒歴史認定して問題なかろう。
【月刊 ASCII 1981. 8】
音声認識はこのころから可能だった。記事の最後は「さて,この音声認識装置を使用することにより,音声によるプログラムやデータの入力はもちろん,ゲームプログラム,ビジネスプログラムなどの実行時に音声でコンピュータに指示できるわけで,今後音声入力を使った面白いソフトウェアの登場が予想されよう.なお,PC-8012-03の価格であるが,マイクロホン,マニュアルを含み,98,000円を予定しているという.」とまとめている。まあ、実現可能であるということと実用可能であるということの間には大きな差があるもので、私は「できるということと使えるということは違う」とよく言っていた。
現在は、Cortana、Siri、Alexa等々実用に耐えうるソフトがある。日本はハードウェアに注力してもソフトウェアには全然だ。
TBN(Tiny BASCI News Letter)というコーナーがあり結構気に入っていた。そこで乱数の生成にいい記事があってそのコードを使っていた。何しろ高速で、僅か 6 byte のコードだった(最後にLD RND,Aを追加したとして7 byte)。厳密性には欠けるが十分実用的だった。TBNは、自分にとって極めて有用な記事があるコーナーだった。
【月刊 ASCII 1981. 9】
そういえば、PC-8001Aという名前、うすぼんやり記憶がある。
ググってみると。
>Computer Closet Collection
>it's almost a clone of the Radio Shack TRS-80 Model 1
えーっ!そうなのPC-8001AはTRS-80 Model 1のクローンという評価だったんだ。
でも、ASCIIの記事はもう提灯記事といわれてもしょうがない内容だった。
曰く「PC-8001は日本のリーディングパーソナルコンピュータとして米国でも比較的知名度は高く,ショーなどに姿を見せるたびに黒山の人だかりがするほどであった.」私は当時の米国の雰囲気は知るべくもないから、まあ、そうかもしれないけど。
「もし日電が対米輸出に成功を収めたならば,動向を見まもっている他のメーカーも次々に乗り出すのは必至であろう。」そうだね。もしもね。もしもなら何とでも言えるからね。
「ことによると,将来第二の『自動車輸出問題』としてクローズアップされるようになるであろうパーソナルコンピュータ輸出の口火が切られたと言っても過言ではない.」いや、完璧に過言でしょう。
【月刊 ASCII 1981. 10】
デジカメ登場。ソニーのマビカ(MAVICA)だ。マイクロフロッピーとか触ったことがある。570×490(約28万画素)だったのか。
ウォークマン、CD、デジカメと過去のソニーは時代を変える新しいものを次々と生み出していたのだなぁ。過去のソニーは尊敬に値する
この「キャッシュレス電話機の開発に成功」テレホンカードがやっと登場することができた。面白いと感じることは「キャッシュレス電話機」という用語。確かにそうだ。うん、それ以外に言いようがない。しかし、テレカを知ってからは「テレカ対応電話機」なんだよね。まあ、絶対「キャッシュレス電話機」が正しいのだけれど、なんだかこの違和感が面白い。案外、昔を探ることは面白いことなのかもしれない。
こうして記事にしたことで 1981年分の ASCII を資源ごみに出せる。
2019-07-11 07:08
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